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4月になった

気がついたら4月になっていた。ごめんなさい、嘘です。むしろ気がついてしかなかった。3月中旬ぐらいから「もうちょいで4月か」と思って、20日過ぎたら「あと10日で4月か」って思って、昨日31日は「明日から4月か」って思っとった。

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4月を待ちわびていたわけではないし、春が大好きなわけではない。それでもなぜか毎年この季節、暖かかったり寒かったり、桜はいつ咲くのかなって考えるようになるとどうしてか浮き足立つ。

スロージェットコースターのような2013年が終わって、2014年は一歩前進できるかなと思っとったんやけど、急にうまくいくはずもなく、四苦八苦というほど苦しんではないけど、何だかしっくりこないまま時間が過ぎていた。

それでもやっと、本当にやっとやっと最近「日常」(何を日常というのかはまた別の話だけど)を取り戻しつつあることに気がついて、少しうれしくて、ひょんなことから手元にある6Dでどうやったら桜をキレイに撮れるかななんて思いながらファインダーをのぞいていたら「あぁ、この感じ」って思ったの。

春に思い入れはないけど、桜は間違いなく好き、大好きだ。でも桜って実際に目で見て愛でるのが1番素晴らしくて、その美しさを撮影しようとすると全然違う。

「桜、素敵」って思っても、当たり前やけど樹木なので高い位置にあるから撮りづらいし、どうにか近づいたとしてもビルや電線が入ってしまうし、枝が揺れてブレるし、そもそも見たままの絶妙な桜色は白っぽくなってうまく写らない。満開になったらすぐに散ってしまって美しさは一瞬。

カメラマン泣かせの桜。昔いまも仲よくしてもらっているカメラマンさんと桜撮影をしたとき、思ったようにならなくて、どうにかポージングが決まったところが崖っぷち。桜の雅な雰囲気を撮りたいのに、私らだけ命がけwそのギャップがツボで超笑ったところを撮られたのを思い出した。

3月の最後の日、満開の桜を眺めながら「あぁ、この感じ」って思った。

こうやって最近おそらく「日常」とイコールになる「この感じ」を何度も感じるようになっていて、素直にうれしい。やっと取り戻しつつあることを感じられて柔らかい気持ちになる。

1年のサイクルのなかで、自分にとって節目になるきっかけがいくつかあって、それは「桜」だったり「雪」だったり、「雨が降る前のにおい」だったりする。そういう何気ない日常がふとしたきっかけになることが多くて、それって日々気を留めることなく入ってくることなのに、去年はそれを感じる余裕もなくて、だから何をどういう風に感じるのかわからなくなっていた節があった。ちょうど年末から年明けにかけて、ピンと張り詰めた寒さを感じながら、少しずつ「この感じ」を思い出して、雪が降ってまた思い出して、そして、4月になった。

いまこのエントリーを書いていて「この感じ」がやってきたことに気がついた。そんな2014年春。

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