わかりやす文章なんやけど、決して軽く読めるわけではない。すっと体になじんで、すぐに小説の世界に入っていけた。
主人公のユキヒロ(ユキ)の恋愛を描いた物語。それが現在の恋愛ではなくて過去の恋愛から続く気持ちをつづっていて、謎解きのような感覚になった。過去に何が起こったのかはだんだんとわかってくるんやけど、彼の感情がストレートに伝わってくるの。
「大好き」とか「何より大事」なんていう大きな感情ではないんやけど、ずっと続いている気持ちっていうのかな。そういう変わらない信念みたいなものが彼の中にあって、それがあることでいま辛くなることもあるんやけど、どうしても振り切れない。そういう気持ちって誰にでもあると思う。
また、主人公を取り囲む家族や友人もどこか弱くて優しくて、自分や自分の周りにいる人と重ね合わせたて、ものすごく感情移入してしまいました。家族との関係、友人との関係、激しい何かではないんやけど、胸が締め付けられる場面が多かった。
大恋愛でもなく、日常でもなく、だたそのまま、等身大の気持ちが書かれた小説です。
コメント (2)
読んでいただいてありがとうございます。
感想を読みながら、じーんとしてしまいました。
投稿者: sugar | 2008年10月28日 11:42
>sugarさん
こちらこそありがとうございました! 私の感想ではあの何とも言えない雰囲気が伝わらないと思いますが、書いてみました。
影ながら応援しています!
投稿者: misaki | 2008年11月01日 19:30